パート7からの続きです。パート7はこちらから。
ラノベ出版編集者が質問に答えた中で
役に立ちそうな回答をまとめました。随時更新します。(ご本人の許可を取っています)
ご回答者は 講談社ラノベ文庫 シゲタさんです。ラノベ新人賞の総括をされています。
シゲタさんのツイッターhttps://twitter.com/shigetayuu
一年前の記事は今のラノベ業界を反映していない可能性があります。
2018年の質問と回答をまとめました。
※質問箱のまま記入していますので、質問は表現が適切で無い場合がございます。
質問と回答
同人誌(電子書籍含む)も未発表作品になりますか?
講談社ラノベ文庫 シゲタさん回答
判断難しいです。「未発表」という謳い方をしていますがそこは本質ではなく、受賞した際に弊社がちゃんと出版権を確保できるかを問うています。電子書籍化して金銭が振り込まれる状態にしていたらNGの可能性がけっこう高いとご理解いただいてあまり齟齬はないと思います。
無茶な一人称、必然性のない一人称とは具体的にどんなものですか?必然性のない三人称の応募作はありますか?
地の文に語り手のキャラクターが反映されていないとか、語られた出来事に対して語り手のリアクションや感想が全く入らないとかです。 必然性のない三人称はなさそうですが、この物語なら一人称にして感情とリアクション増したらもっと惹き込まれるのにという「もったいない三人称」はたまに見ます。
続刊出せなくなった作家はどうなりますか?そのまま放置ですか?
編集部と担当の方針や状況によります。 僕はノベライズ等の打診を除けば放置です。相談していただくとか、何か送っていただくとかしたらその都度対応しますが、こちらから何かすることはあまりないです。
新たな才能を発掘するのが新人賞なのに続刊出せなくなったら、放置って効率悪くないですか?
書きたいものや意欲がない状態で書かせようとする方が効率悪いというのが僕の考えです。
キャラクターの苗字を例えば千葉の市町村名から取るようにしてたとします。飽きたか、いい感じの市町村名が尽きたなどして、シリーズ途中で法則から外れた苗字の新キャラを出すのはよくないと思いますか。何か深い意味があるのではと読者は勘ぐりますよね。
別になんでもいいと思います。 きりのいいところやキャラのカテゴリでネーミングのベクトル変えればいいですし。ドラゴンボールみたいに。
ラノベ版バクマンって受けますか?
ラノベ作家ラノベきてますし、全然行けると思いますよ。 当然アウトプット次第ですが。
よく引きこもりやニートが働きたくないからラノベ作家を目指す現象がありますが、対人関係もない、社会経験もない、部屋の中で完結するような人が魅力的なキャラや読者を楽しませられるようなストーリーを作ることが可能だと思いますか?
今までに担当した人にそういう境遇の人はいましたか?
思います。同じような境遇の読者を全力で楽しませることができればきちんと結果に結びつきますから。 複数人います。
表紙を描くイラストレーターのネームバリューによって本の売り上げは変わるものでしょうか?
変わります。
新人賞では、10ページ読んでから、面白いか面白くないか判断をされる。とか、そもそも読まれないとかって本当なのでしょうか?
人によっては本当かもしれませんけど、10ページ読んだだけで良し悪しがわかる能力のある編集なんてそんなに多くないと思うので、大抵の場合うそっぱちだと思います。
あらすじミスったんですが、落選しますかね?あらすじは選考を左右するのかなと……。
いえ、左右しません。 とはいえ審査時の我々の作業効率を左右しますので、最初から最後までの概要を淡々と書いて頂けると助かります。
本気で商業デビューを目指しているのですが、一次選考すら突破できません。どのようにしたら賞の一次選考を突破できるのでしょうか?
本当に分からず、困っています。こんな作品は通過させませんという傾向などがあれば、教えていただきたいです。
何でもいいので、ラノベをたくさん読んでください。まずはそこからです。
同一レーベルに使いまわしを送ったら勝算はあまりないのでしょうか?
多分、一次通過作をあまり改稿もせず使いまわしたら勝算はないと思います。 恐らく下読みでなく現場の編集が読んだ上で落選になっていますので。
シゲタさんへの質問と回答がたまりましたー。
プロの小説家、漫画家が使っているストーリーの作り方
新宿鮫を書かれた大沢在昌さんが書かれた小説の書き方の本
売れる作家の全技術へ
新しいパートをUPしたらツイートします。
筆者のツイッターのフォロー大歓迎です。
こちらから https://twitter.com/imo87945995
励みになります。
この記事が役に立ったと思った方はSNSでシェアしていただけると嬉しいです。
記事の感想などを最下層のコメント欄に頂けると幸いです。
コメント