悠木シュンの心が折れないブログ
こんにちは。
第35回小説推理新人賞を受賞し、作家デビューした悠木シュンです。
パート①7つのポイント 、②新人賞のタブー、 ③物語の作り方、 ④リライトについて、 ⑤短編賞のメリットデメリット、 ⑥独白体について、 ⑦厳選5つのポイント、 ⑧質問&回答、 ⑨質問&回答、⑩質問&回答
まで講座を書きました。
今回は、短編の新人賞に応募するメリット・デメリットについてお話します。
おそらく、この講座を見ている多くの方が長編小説を書いている、または書こうと思っている方だと思います。
そして、新人賞を受賞し華々しくデビューしたいと考えているはずです。
たしかに、小説家で食べていくのであれば、いつかは長編小説が書けなければいけません。
しかし、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」戦法でデビューまで漕ぎつけた私からすれば、短編の賞は狙い目だよ!というのが今回のテーマです。
短編の新人賞に応募するメリット・デメリット
私自身、長編の新人賞にもたくさん応募しております。
一番最高で「小説すばる新人賞」の三次まで行きました。
残り35作品の中に名前がありましたが、それを知った時点ではすでに遅いんですね。
小説誌が発売される頃には、受賞作は決まっているわけですから。
ストーリーは、女子高に通う主人公が恋に友情に悩みながら夢を追う話です。
パート④でご紹介したリライトの話になりますが、この作品を中学生設定に変えて児童文学の賞に応募したところ、見事に一次落ちしました。
しかも、通知が届いたのは新人賞を受賞した後でしたからね。
もう、心の中がぐっちゃぐちゃですよ(汗)
私がなぜ短編の新人賞をオススメするか!それは、長編の賞に比べて比較的応募数が少ないからです。
私が受賞した「小説推理新人賞」は、毎年平均300弱くらいです。
それに比べて、「小説すばる新人賞」は、毎年平均1000~1500の応募があります。
応募数が少ない=レベルが低いというわけではありません。
逆にレベルが高すぎて、狙いにいく人が少ない賞もあります。
「江戸川乱歩賞」は300前後ですし「松本清張賞」は500前後です。
長編の小説は、何か月もかけて何百枚って書きますよね。
とにかく、道のりが長い。
それで落選したとわかったときには、時間と労力を返せって叫びたくなります。
短編の賞は、だいたい50枚から80枚くらいです。
それくらいであれば、頑張れば一週間くらいで書けますよね。
ジャンジャン応募してチャンスをつかんでみませんか?
とにかく、『新人賞を取ること!』そして、『デビューすること!』これが目標です。
ただし、自分は〝このジャンルで〟〝こういう作風で〟〝こういうスタイルで〟作家人生をスタートさせたい!という確固たる目標がある方には「下手な鉄砲作戦」は向かないかもしれません。
自分が書きたいものと受賞した作品のテイストが違う、という場合は回り道をすることになるからです。
私がそうでした。
「読んだ人が一生大事にしたくなるような作品」を書いていきたいという思いが最初の方はあったので、あれ?これでデビューしちゃって大丈夫なの?この方向で本当にいいの?という不安はありましたが、せっかくつかんだチャンスを棒にふるわけにはいきませんから、必死にしがみつきました。
しかし、デビュー後、すぐに苦しみはやってました。
爆発的に売れれば話はちがったかもしれませんが、自分の想像の十分の一も売れませんでしたから。ああ、どうしよう。
次、何書けばいいんだろう?と。
急に路線変更はできませんから、与えられた中で二作品目を書きましたが、これも思ったようには売れず……。
でも、今は吹っ切れました。
書きたいものは売れてから書けばいい!と。
そこからは、迷走しても何しても売れるまで書き続けようと決めました。
心が折れる時だってあります。
嫉妬に狂う夜だってあります。
己の限界に涙することだってあります。
それでも、書かないと何のために今までやってきたかわからなくなるから書くんです。
さて、話が逸れてしまいましたが、「じゃあ短編の新人賞とったらどうすればいいの?」ってところで話を進めます。
長編小説で新人賞を取った場合、その作品を改稿して一冊の本にしますが、短編の場合は3つの選択肢の中から選ばないといけません。
1、 受賞作をベースにした長編を書く
2、 受賞作を一章として連作短編集を書く
3、 短編集として出す
私の場合、2番でした。
なぜそうしたか?小説は、長編、連作短編集、短編集の順に売れます。
だから、『連作短編集風の長編小説』として売り出したのです。
短編の賞に限ったことではありませんが、受賞したのにデビューに至らなかった作家さんも数多くいらっしゃいます。
これは、人によってちがうと思いますし、私が勝手にこうだと言うわけにはいかないので、想像でお話します。
新人賞を取ったら、すぐに担当編集者がつきます。
この人の作品を世に出したい!と思った編集者が担当になってくれますので、かなり親身になってサポートしてくれます。
しかし、とても厳しいことを容赦なく言ってきます。
当然です。
デビュー作は、大々的に広告も出してくれますし、その賞を背負って世に出さなければいけないのですから、簡単ではありません。
何度もダメ出しを食らいます。
一章丸々ボツなんてこともザラにあります。
そうしているうちに、自信を無くしてしまったり、やる気をなくしてしまったり、しまいにはもう書きたくないと思う人も中にはいるはずです。
つまり、何がなんでもデビューしてやるんだ!という思いが一番大事なのです。
諦めなかった人だけがたどり着ける場所です。
まあ、今度はデビューしたらしたで、売れる作家になる方法を模索し続けることになりますから悩みはつきませんねぇ。
ここからは、私が売れっ子作家になった際に、どうやったら売れるのか?という講座でみなさんにご紹介したいと思いますのでその日まで乞うご期待(笑)
まとめ
さて、短編の新人賞に応募するメリット・デメリットについてお話しましたがいかがだったでしょうか?
ご質問やご感想などは、Twitterのほうで受け付けております。
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次回の内容は、まだ決めておりませんので「こういうこと教えて、知りたい」などありましたら遠慮せずにDМを送ってきてください。お待ちしております。
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